シングルマザーとしての20年。振り返って気づいた“わたしらしい生き方”

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Mother with a little daughter sitting on a wooden bridge by the lake in the autumn forest . Concept of family relations and children.

こんにちは、ひびのそらです。

この記事では、わたしがシングルマザー20年の中で気づいたことや、小さな工夫の積み重ねについて綴っていきます。

同じように日々を頑張っている方のヒントや、ちょっとした共感につながればうれしいです。

気づけば20年──この言葉の重み

ひとりで子どもを育ててきた日々を、今あらためて振り返ってみると──
気づけば、あの決意から20年という月日が経っていました。

「子どもをひとりで育ててきた」という経験は、
時間が経てば経つほど、その意味の深さに気づかされます。

もちろん順風満帆だったわけではありません。
むしろ、迷いながら、悩みながら、手探りで進んできた20年。

でも実のところ、「立派に頑張ってきた!」なんて気持ちは全くなくて。
ただ、日々に追われながら、そのときそのときをなんとかやり過ごしてきた…というのが正直なところです。

振り返って「よくやった」と胸を張れるわけじゃないけど、
それでも続けてこれたからこそ、見えてきたこともあります。

ひとりで育てる決意。それでも、前を向いて

子どもがまだ小さかった頃、正直、「なんとかなる!」って思ってました。

もちろん、不安がなかったわけじゃないけど、
「わたしが幸せにする。絶対なんとかしてみせる」って、どこかで覚悟してたんだと思います。

旦那と一緒にいるより、ひとりでいるほうが心が落ち着いて、
だったらそのほうがいい、って自然と思えたんです。

もちろん、うまくいかないこともいっぱいあって。

まわりと比べて落ち込んだり、「わたしのせいかな…」って自分を責めたり、そんな日もいっぱいありました。

でも、振り返れば、あの頃の私は本当にがんばってたなと思います。

生活を支えるための工夫と、小さな選択の積み重ね

シングルマザーとしての生活は、「とにかく暮らしを回す」ことの連続でした。

最初の5年間は、経済的に厳しくて実家に戻らせてもらいました。
でも、昔から折り合いの悪かった父と同居するのは、正直しんどかった。

肩身の狭い思いもしたし、同居の影響で児童扶養手当の受給資格も失ってしまいました(父の収入が対象になったため)。
さらに、統合失調症の母との同居は、精神的にもストレスが大きく、悩みは尽きませんでした。

それでも、最低限の家事は母に任せられたので、
わたしは正社員として働いて、なんとか生活を安定させるためにお金を貯めることに集中できました。

子どもは病弱で、しょっちゅう病院のお世話になっていました。
そのたびに助けられたのが「母子医療証」。本当にありがたかったです。

相談や支援制度のことは、役所の母子相談員さんに教えてもらいました。
困ったときは一度、相談してみるといいかもしれません(おすすめです)。

そして、5年後。
実家のすぐそばに町営住宅ができたタイミングで、思いきって引っ越しました。

自立後は、買い物や家事などやることは増えたけれど、
父からの圧や、母と暮らすストレスから解放されたことで、心はずいぶんラクになりました。

とはいえ、両親にはたくさん助けてもらいました。
感謝の気持ちは、今も変わりません。

思うようにいかないことも多かったけど、
「これだけは守ろう」と決めていたのは、“無理をしすぎないこと”。

節約も頑張りすぎると心がすり減ってしまうし、
自分を追い込みすぎると、子どもにも影響が出てしまう。
それだけはかなり気をつけていました。

子どもと共に、私も育ってきた

正直、わたしは子どもを「育てた」という実感があまりありません。
大げさでもなんでもなく、保育園や学校の先生たちがいろんなことを教えてくれたおかげ──
そう思うくらい、任せっきりでした。

当時のわたしは、毎日心に余裕がなくて、
よく子どもに八つ当たりしては、夜、寝顔を見ながら「ごめんね…」とつぶやいていました。

それでも子どもは、何も言わずにいつも許してくれました。
「おかあさん、いつもおいしいごはんをつくってくれてありがとう」
そんな手紙をたくさんもらいました。今でもどうしても捨てられなくて、大事に残してあるものもあります。

気づけば、わたしのほうがたくさん教えられてきた気がします。
子どもがふと見せてくれる笑顔や、ぽつりとこぼす言葉に、
何度も助けられ、ハッとさせられてきました。

思い通りにならないことも、うまく伝えられない気持ちも、
親子って、不器用ながらも一緒に成長していくものなのかもしれません。

「母親だから」完璧でいなきゃいけないなんてことはない。
うまくいかない日があっても、自己嫌悪に陥る日があっても、
それでもまた、子どもと一緒に前に進んでいけたら、それで十分。

今ではもう、大人になったわが子。
手がかからなくなった分、少しだけさみしさも感じますが──
あの頃の時間が、わたしの宝物になっているのは間違いありません。

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📷 画像出典:Freepik(pvプロダクションズさん)

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